クイズ大会って何?参加方法は?二つ名をもらえるって本当?

こんにちは、りーぬです。

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突然ですが、皆さんはクイズ大会に参加したことはありますか?

私は先日、久しぶりにオフラインのクイズ大会に参加したらあまりに楽しく、勢いで以下のようなツイートをしました。

同じく「超楽しい!!!!」と感じている玄人の方々からはそこそこ反響を頂けたのですが、もし「クイズに興味があるが大会は行ったことない.....」という方がこのツイートを見てくれたところで、結局クイズ大会って何がどう楽しくて、どこでやっていて、参加には何が必要なのかということは一切伝わっていないことでしょう。これはいかん。

というわけで、大学からクイズを始め、クイズ大会の楽しさに魅せられて競技クイズに没頭した一女子大学生の私から、簡単にクイズ大会についての紹介をさせて頂こうと思います。

 

1. クイズ大会って何?

「そもそもクイズ大会って何をやっているの?」ということからお話しします。

結論から言うと「大会によって様々」ではあるのですが、今回はオーソドックスなクイズ大会の流れを2パターンご紹介します。

※主に玄人向けの注意:今回は説明を分かりやすくするために、クイズサークルに所属している人が多く参加している所謂「競技クイズ大会」のことを一括りに「クイズ大会」と呼んでいますが、その他にも様々な参加者・ジャンル・形式・ルールの大会があることはある程度理解しているつもりです。今回はあくまで私が普段触れているクイズの大会について紹介するつもりなので、「クイズの場は決してここに書かれているようなところだけに留まらない」ということを強調してお伝えしておきます。穏やかに話をしよう!!!石を投げないで!!!!

 

(1)ペーパー勝ち抜け式

※「ペーパー勝ち抜け式」と後述の「全参加者早押し式」はクイズの世界で一般的に用いられている言葉では決してなく、私が便宜上勝手につけた呼称です。

多くの大会で採用されているのがこのペーパー勝ち抜け式です。

最初に参加者全員がペーパークイズ*1を受験します。この成績で上位に入った人のみがその後の早押しラウンドに進める、という形式です。大会によってこの「上位」の人数は異なりますが、何故か*2クイズ大会では「ペーパークイズ上位48人が早押しラウンドに進出する」というフォーマットが多いです。

今年3月に行われたabc*3 the 19thという大会を例にとらせていただくと、

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という流れで人数が絞られていきます。

各ラウンドごとの内容としては、1Rが「200問ペーパークイズ」、2Rが「連答付き5◯2×クイズ」、3Rが「Number10」と呼ばれるバラエティ豊かなルール、SF(準決勝)が「タイムレース」という5分間矢継ぎ早に問題が読まれていくルール、そしてF(決勝)が「トリプルセブン」というルールです。

馴染みのない方にとっては「何のこっちゃ......」という感じだと思いますが、全ルールについて細かく説明してしまうとそれだけでそこそこの文章量になってしまいそうなので今回は割愛します。

Wikipediaの「abc (クイズ大会)」という記事に詳しめのルール説明が記載されていたのでリンクを貼っておきます。より詳細を知りたい方はそちらへ。

クイズ大会のルールは先ほども申し上げたように「大会によって様々」であり、他にも1対1のタイマンルール、ビジュアルクイズ、早押しボード*4などがあります。個人が主催する大会の方がオリジナルなルールが多く行われている印象です。

先ほど例にあげたabc the19thという大会の場合、1Rペーパークイズの通過倍率は約8.5倍と非常に高いものとなっていますが、これは例外に近い数字です。他の大会だと大体1倍〜3倍くらいに落ち着きます。(2倍や3倍でもそこそこ高いのは間違いないのですが......)

ここから言えることとしては、初めてクイズ大会に訪れた方が1Rのペーパークイズを通過できなくてもあまり落ち込む必要はないということです。規模の大きい大会であればあるほどペーパー通過の難易度は上がっていくので、たまたま訪れた大会で自分の結果が振るわなくても以降の大会の参加に消極的になる必要はありません。「色々な大会に参加して自分に合った問題群の大会を見つける」、「少しずつでもクイズの勉強*5を重ねる」ということをしていけば、いつかは必ず早押しラウンドまで進むことができると思います。

クイズ大会の探し方、参加のための詳しい方法は後々改めてご説明いたします!

 

(2) 全参加者早押し式

そんなこと言われたってせっかく大会に行ったんだから早押しをして帰りたい!!!」と思われる方も少なくないと思います。そんな方にオススメなのが、「参加者全員が早押しボタンに触れられるルールの大会」への参加です。

ペーパークイズを行って順位付けこそするものの、幾つかの早押し部屋を設けて全員が早押しに参加できるルールとなっている大会や、そもそもペーパークイズすら存在せず最初から全員が早押しに参加できる大会が存在しています。しかし紹介しておいて何ですが、オープンに開かれた大会においてはこういう形式の大会はかなり少ないです。

このような形式がペーパー勝ち抜け式に比べて圧倒的にマイノリティである理由としては、全参加者早押し式にすると、必要なスタッフや早押し用の部屋の確保に段違いに手間&金銭がかかるからであると考えられます。ひとことで言えば、「クソ大変」ということです。

ただ、ペーパー勝ち抜け式の大きな大会であっても、敗者復活ラウンドではペーパーを勝ち抜けられなかった人も含めた全員が早押しボタンにつける、という大会*6あります。ハイブリッド形式ですね。

 

余談ですが、大きな会場を借りて大会を行うことがろくにできないご時世であったこの1年間のクイズ大会事情を見てみると、面白いことに逆転現象が起きていました。

オフでクイズ大会ができないとなった時、クイズ人(くいずんちゅ)は一体どうしたか。

「クイズ大会を全部オンラインでやる!!!!」

我々が逃げる場所はもうインターネットにしか残されていませんでした。オンライン大会自体は遥か昔から存在していたものの、ここまで多くのオンライン大会が開かれ、ここまで多くの人が参加した年というのは今までなかったのではないでしょうか。

オンライン大会の場合は大会会場の確保について考える必要が一切ないため、スタッフ人員さえ確保できれば、「複数の部屋で同時にクイズを行う」 or 「大会の日程を複数設けて参加者を分散させる」ことができ、全参加者早押し式がオフラインよりも圧倒的にやりやすくなるのです。逆に、ペーパークイズを個々が離れた場所で解くことにはカンニング等の不正が堂々と行われてしまうリスクがあります。このようなことから、この1年間で行われていたオンライン大会では「全参加者早押し式」を取る大会の方が多かった印象があります(主観)。今後コロナ禍が終息していくにつれ、再びオフライン大会が主流になっていくとは思いますが、オンラインで行われる大会も引き続き存在すると思うので、「大会でボタンを押したい!!」という気持ちが強い方はオンライン大会への参加を検討してみるのも一手だとは思います。大体のオンラインクイズ大会は、インターネット環境とDiscord*7という通話アプリさえ使用できればどうにかなります。

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どの大会が(1)に、どの大会が(2)に当てはまるかというのは、各大会の公式HPにアクセスし、企画書を読んでご自分でご確認ください!(大会によっては、コンセプトの発表だけがされていて、企画書の公開はエントリー期間後というものもあるかもしれません)

 

2. クイズ大会ってどうすれば参加できるの?

クイズ大会とはどういう内容のものなのかはなんとなく理解していただけたでしょうか? では次は、「どうすればクイズ大会に参加できるのか」の説明をしようと思います。

 

(1) 大会を見つける

クイズ大会の見つけ方としてオススメなのは「新・一心精進」というWebサイトを定期的にチェックすることです。クイズプレイヤーをたくさんフォローしていれば Twitterから開催情報を拾うことも可能なのですが、サークルなどに所属していない方だとなかなかそれが難しいと思うので。

こちらが「新・一心精進」というサイトです。これから行われる大会の情報やこれまでに行われた大会の結果がほぼ全て集結して掲載されている大変ありがたいサイトとなっています。

「今後の大会詳細情報」というのを押してみると、各大会の開催日時・場所・レギュレーション・エントリー方法などがずらーーーっと出てきます。ここを見て、自分が出られそうな大会・出たい大会を是非探してみてください。レギュレーションに制限がある大会もあるので、公式HPやTwitterアカウントがある場合はそちらの確認も忘れずに(開催日が遠い大会だとまだ掲載されている情報が少ないものもあるので、情報の更新を気長に待ってみてください)。

 

(2)大会にエントリーする

エントリー方法は大会によって異なりますが、「予めエントリー開始日時が告知されていて、その日時になると公式HPにエントリーフォームが設けられる(入力可能になる)」というパターンが多いです。フォームに必要事項を記入し、エントリーしてください。そして、多くの大会では誰がエントリーしているかが分かるよう「エントリーリスト」を公開してくれています。エントリーリストに自分の名前(多くの場合はニックネームで可)が掲載されていれば、エントリーが正常に完了しているということになります。ただし、エントリーが即時に反映されるタイプのリストと、主催の方が手動で定期的に更新されているタイプのリストの2種類があり、エントリー後すぐに見て名前がなかったとしても後者のパターンのことがあるため過度に不安にならなくても大丈夫です。ちゃんとエントリーできているかどうかを確実に把握しておきたい方は、こちらも定期的に更新がないかを確認するのが良いと思います(親切な大会だとエントリーリストの最終更新日時を掲載してくれています)。

とにかくエントリーに関して迷うことがあったら公式HPや公式Twitterのツイートを隅から隅まで読みましょう!!!それでも分からない場合は、HPに掲載されているメールアドレスもしくはTwitterのDMに問い合わせてみると、主催の方が対応してくださると思います。

また、大会によっては「見学席」を設けている大会もあります。「参加」のハードルが高い方は「見学」からでも是非。ただしこのご時世だと会場の定員が狭まっているため、見学席を設けられなくなっている大会が多そうではありますが......

 

(3) 大会に行く

ここからは当日の会場入りまでの心得を箇条書きしていきます。

・寝坊しない。クイズ大会は基本的に午前中から始まるのでそこそこの早起きが必要です。前日は夜ふかししないで早めに寝なさい。(お母さん?)

・会場の位置・電車の乗り換えなどは前日までにちゃんと調べておきましょう。規模が小さい場合はデカめの会議室、規模が大きい場合はイベントホールが会場となりやすいです。ちなみに東京のクイズ大会は江戸川区の施設で行われることがめちゃ多いです。東西線や都営新宿線の東の方の駅でよく降りることになります。あとJR平井駅。あとは川崎も使われがちです。(その他地域の会場事情には疎いです!すみません!)

・ペーパークイズがある大会の場合は、バインダー筆記用具を絶対に忘れないこと。大事なことなので思わず太文字にしてしまいました。特にバインダーは忘れると高確率で詰みます。筆記用具は最悪他の人から借りられる可能性が高い*8ですが、バインダーを忘れると膝の上でペーパークイズの筆記解答を行わなければいけなくなります。めちゃくちゃ解答しにくいので注意。バインダーを忘れて家を出ても、時間に余裕があれば道中の100均で手に入れることもできますが、近くに100均がない or そもそも会場入りの時間以前に100均が開いていないということもあり得ますので、極力忘れないようにしましょう.......。稀にテーブルがある優しい会場のこともあります。その時はテーブルの恩恵に預かりましょう。

・参加費を事前にチェックし、できるだけお釣りが出ないように用意しておきましょう。参加費も大会によって異なりますが、相場は500〜1000円です。大概の大会の運営の方々はお釣りを用意して待っていてくれていますが、「一万円札しか持っていない」とかだと流石にすぐに対応できない場合もあると思うので、できる限り参加費ぴったりを払える状態で会場に向かいましょう。私は大体朝にコンビニに寄って昼食を買い、いい感じにお札を崩しています。

・会場に着いたら受付場所を探します。大体入り口近くに置かれた長机に2、3人のスタッフさんが座っていらっしゃって、受付時間には多くの人が群がっているのでわかりやすいと思います。そこで名前を名乗り、参加費を払い、企画書やペーパークイズの解答用紙などを貰えれば受付完了です。大会によって、会場内で大学別に座る場所が決まっていたり、完全に自由だったりします。受付のスタッフさんの指示に従いましょう。

・ペーパークイズ開始or早押しラウンド開始時刻までは自由時間です。お手洗いを済ませる、知り合いと雑談する、席に座ってぼーっとする、どう過ごすのも自由ですが、最初のラウンドがペーパークイズの場合、開始5分前くらいにペーパーの問題用紙を配布し始めることが多いのでそれまでには着席しておいた方が良いと思います。ペーパーが配られる前に、バインダーと筆記用具以外のものはカバンにしまっておきましょう。

 

以上が1R開始までの大会参加の流れです。この後からは基本的に運営の方からの指示に従って動いていけば全てを乗り切れます。

 

大事なことを言い忘れていましたが、エントリーした大会に参加することができなくなってしまったor遅刻しそうな場合、必ず主催側に連絡をしましょう!!!!マジでこれはめちゃくちゃ大事。前日までに外せない別の用事が入ってしまった場合でも、当日の朝急に体調が悪くなった場合でも必ずです。主催側は受付で全エントリー者の出席をチェックしており、大会によっては欠席者・キャンセル者の数によってルールを多少変更しなければならない場合が出てきます。参加者数というのは運営側が正確に把握しておかなければならない、非常に大事な数字なのです。「自分1人くらい.....」ではなく、必ず連絡しましょう。

 

3. クイズ大会ってどういうところが楽しいの?

見出し2までしっかり読んでくださったあなたにはもうクイズ大会に参加するにあたっての必要情報がほぼ備わりました!おめでとうございます!これで明日クイズ大会に参加したくなっても大丈夫です!

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最後に、私から見たクイズ大会の楽しいポイントをご紹介させていただこうと思います。寧ろここからが1番語りたい部分かも。

 

(1)ペーパー1位発表&ターンオーバー

これはペーパー勝ち抜け式の大会にある一幕です。ペーパー終了後、採点時間として長めの休憩が入り、その後大会が再開されて最初に行われるのが「ペーパークイズで1位を獲得した参加者の発表」です。会場前方のスクリーンにドラムロールと共に1位の人の名前が映し出されます。あの瞬間のワクワク感と、上がる歓声の感じがすごく好き。初めて参加する方であっても、発表時の歓声の質感で「この人はいつも安定して強い人なんだな」とか「この人は今回大番狂わせをしたのかもな」とか何となくの空気を感じ取れるんじゃないかなと思います。そのふわふわした感覚もまた楽しい。

ペーパー1位の人は大体壇上(「一部のペーパー上位者は最初の早押しラウンドをスキップできる」というルールの場合は司会席の近くのことも)に呼ばれ、インタビューを受けます。質問内容はどの大会でも大体決まっていて、「ペーパーを解いた感触はいかがでしたか?」「ペーパーの自己採点はしましたか?」(その後1位の得点発表、「うわ〜」や「お〜」とどよめく会場) 「大会への意気込みを聞かせてください」とこんな感じで進みます。大会によってはもう1つ「大事なお仕事」がペーパー1位の方に任されるのですが.........全てを説明してしまうのも野暮な感じがするので、これは是非大会に足を運んでご自分の目でお確かめください。

続いて、2Rに出場できる通過者の発表が行われます。通過者全員が一気にスクリーンに映し出される発表形式の大会もありますが、私が好きなのはやはり「ターンオーバー」という発表形式ですね......
最初の方に話したように、クイズ大会では「ペーパークイズ上位48人が早押しラウンドに進出する」というフォーマットが多く採用されており、2Rは「12人での早押しクイズを4組行う」というルールの大会が一定数あります。その場合、2Rのペーパー通過者の発表は組ずつ行われます。1組めの参加者発表→1組めのクイズ→2組めの参加者発表→2組めのクイズ→3組めの参加者発表......という流れです。1組1組が終わるごとに通過者が発表され、その度に会場は悲喜交交の盛り上がりに包まれます。

その発表のタイミングで、片面にペーパーの順位が、もう片面に通過者の名前がそれぞれ書かれたプレートを持った12人のスタッフの方々がずらっと壇上に並びます。そして、順位の面を我々参加者の方に向けて並ぶスタッフさんたちが、スクリーンに通過者の名前が順に映し出されていくのに合わせて順位の面をひっくり返し名前を見せる、という演出がなされます。*9 これが「ターンオーバー」と呼ばれる演出です。字面だけだとかなり伝わりにくいんですが、これがまたエモいんですよね.......ターンオーバーされるまでのドキドキ感.......ひっくり返されたプレートに知り合いや自分の名前があった時の盛り上がり......

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これは私が初めてターンオーバーされ手にしたプレートである、BNS2という大会でのペーパー27位のネームプレートです。水色のひつじさんで隠した部分には名前が、黄緑色のひつじさんで隠した部分には大学名が書かれています。分かりにくいですが個人情報なのでご了承ください。

大会終了後の感想ツイートにこのネームプレートの画像をあげる人も多く、一種の「ペーパークイズの通過を象徴するもの」であると言えます。私も「ターンオーバーをされたい!!」「自分の名前が書かれたプレートが欲しい!!」というモチベーションを持ってクイズをしていた時期があったくらいです。

 

(2) 早押しの異次元さ

これは最早当たり前じゃん!!!という点なので一瞬で語りを終えますが、本当にどの大会に行ってもハイレベルな玄人が何人もいるため、常人には理解しがたいスーパープレイが大会中に何度も拝めます。たとえ自分がペーパー通過できなくて早押しができなくても、この一点だけでクイズ大会は楽しい。

 

(3) 拍手や応援・歓声

クイズ大会では、問題が出題され、早押しボタンが押され、問題が正解されると「拍手」をするという文化があります。これは正解した人を讃えるという意味であったり、素晴らしい問題を讃えるという意味が加わったりと、大会の参加者・企画者の素晴らしいプレイング・問題をその場で称賛できる表現手段です。無理に周りの人々の空気に合わせる必要は一切ありませんが、「凄い」と思った瞬間は壇上の参加者や企画者に盛大な拍手を送ってみてください。会場と一体化したような感覚を味わうことができ、スポーツ観戦に近いアツさや心地良さが湧いてくると思います。現在は特に感染症対策の観点から、大声での応援や歓声は極力控える必要があるため、思いは全て拍手に込めるのが良いでしょう。ただし、「タイムレース」というルールだけは短い制限時間に問題が矢継ぎ早に読まれるというロスタイムにシビアなルールであるが故、問題間での拍手や声援を控えなければならないという暗黙の了解(ちゃんと言ってくれる大会もある)が存在するので注意!

あとは、クイズ大会に初めて参加した際に面を食らう文化の一つとして、「ボタンチェックが終了した際に起こる拍手」があります。早押しを行う前には必ず、早押しボタンが正常に作動するかどうかを今一度確かめるため、席に着いた参加者が端から順に自分が使用するボタンを押していきます。これがボタンチェックです。そして壇上にいる参加者全員がボタンの確認を終えた瞬間、何故か会場全体から拍手が沸き起こります。最初は戸惑うかもしれませんが、参加するうちに慣れてきて自然に拍手をするようになっていくのでご安心ください(?) これも文面だと伝わりにくいのですが、私はボタンチェックの時間がすごく好きです。しんと皆が静まり返る中に連なってこだまするボタン音と端から端へと順に灯っていくボタンの光。そして起こるホールを包み込むような拍手。味わって欲しい〜〜〜〜!!全人間に味わって欲しい〜〜〜〜!!!!

 

(4) 二つ名

これも大会によってあるなしが分かれますが、SF(準決勝)に進出した参加者には二つ名がつけられるという文化があります。そして、SFでは二つ名とともに名前を呼ばれた人が1人ずつ壇上に入場する、という演出がなされることがあります。演出がとにかくいちいちカッコいいんですわ.......クイズ大会地味だと思って行くとびっくりするよ.........。そんな二つ名ですが、ある大会ではめちゃめちゃめちゃ素敵でカッコいい〜〜ものをもらえる一方で、ある大会では完全にネタとしてふざけたものをもらえたりと大会によって様々となっています!!(この記事中で「大会によって様々」って何回言った?)

他の人の例を迂闊に出せないのでやはり自分自身の例になってしまうのですが、私も2度ほど大会で二つ名をいただいたことがあります。1つは「クイズ一直線」、もう1つは「澄みし佳月の彼方」。どちらも「めちゃめちゃめちゃ素敵でカッコいい〜〜」方。ありがとうございます。こういうのがSFの入場でスクリーンにバン!と映し出され、読み上げられる演出、どの大会においても大会中で1、2を争うくらい楽しい時間ですね。二つ名は参加者のパーソナリティとかクイズスタイルとかが伝わってくるものが多くて、強いプレイヤーの方を覚えるきっかけにもなるからすごく良い文化。私もまだまだたくさん頂けるように頑張りたいですね。

 

(5) セコンド

これもまた大会によってあるなしが分かれる制度なのですが、F(決勝)に進出したプレイヤーは、決勝の舞台に2人のセコンドを連れていくことができます。お世話になっている先輩だったり、日々切磋琢磨している同期だったり、頑張っている後輩だったり、人によってどのような2人を選ぶかは色々です。その2人からは決勝の試合の途中に応援やアドバイスを貰うことができるため、自分を支えてくれるような仲間を連れて行くことが多いのでしょう。私は自分がセコンドを呼べる大会で決勝に進出した経験も、セコンドとして誰かに決勝の舞台に呼んでもらった経験もないので、壇上から見たセコンド・セコンドとしての壇上についてお話することはできませんが、観客席から見ても決勝までコマを進めた仲間を見守る熱い視線や決勝後のコメントにはぐっとくるものがありますね.......特に優勝者が決まった瞬間、優勝者とそのセコンドが肩を抱き合って喜ぶ姿にはその大会の全てが詰まっている感じがして、どの大会でも万雷の拍手を送ってしまいます.........クイズ大会楽しすぎる......

 

というわけで、以上がクイズ大会のプレゼンだったわけですが........長い............膨大なオタク語りをしてしまった.......なんとこの時点で1万字を超えています...........これでも全部語り尽くしたわけではないのに........つくづく奥が深いですね。長いだけ長くて「楽しいんだよ!!!」ということがちゃんと伝わってないかもしれないと思うと不安です。ちゃんと魅力を存分に伝えられたでしょうか。

私がクイズ大会に初めて参加したのは約3年前のことになりますが、初めて参加した時に感じた衝撃・感動は言葉に表せないほどのものでした。初めて参加したその大会ではペーパー通過には遠く及ばなかったものの、知り合いもそうじゃない方々も壇上でクイズをする全員がキラキラして見えて、参加者のプレイングも大会の演出も全てがカッコよくて終始底抜けに楽しかったのを覚えています。

全員が全員、私のようにクイズ大会の虜になるとは限りません。しかし、こんな楽しく面白く刺激をもらえるイベントを一度も体験せずに人生を終えてしまうのは勿体無いことであると私は思うのです!

興味を持ってくださった方は、是非是非是非是非、一度クイズ大会に参加してみてください!!!!!面白くなかったらどうぞ石を投げてください!!!!ここまでお読みいただきありがとうございました!!!!!

 

*1:問題数は大会によって様々だが、100問がスタンダード。60問や70問の大会もある。100問ペーパーの場合、制限時間は20分くらいのことが多い。

*2:次のラウンドでの12人×4組という早押しの規模感がちょうどいいからなのかな.......と私は勝手に考えています。

*3:大学4年生までの学生を対象とした早押しクイズ大会。競技クイズ大会の中でも、参加者数最大規模の大会として知られる。

*4:ボタンを押した人以外もボードで解答をできる形式。ボタンを押した人の方が正解で得られる点数が多くなるが、間違えた時に引かれる点数も多くなる。ハイリスクハイリターン。難問クイズ・長文クイズの大会で採用されることが多い。

*5:これについて話すとまた更に数千字の文章が上乗せされてしまいそうなので省略します。周りにクイズをやっている人がいる場合はその人に相談してみる、いない場合はBOOTHで「クイズ」と検索して出てきたもののどれかを直感で買ってみるのが面白いと思います。

*6:」と強調しているあたりから察せるよう、採用されているのは一部の僅かな大会のみとなっています.......このご時世だと時間短縮などの観点から尚更少なくなっている印象ですね。

*7:オタクが集いがちな通話アプリ。1つのサーバー内でチャンネルを複数作成できるのでクイズ大会を行うのにも非常に便利。

*8:実は、バインダーに関しても2枚持ってきて誰かに貸し与えようとしてくれている優しい人がごく稀にいます。聖人すぎん?

*9:現在は感染症対策の観点から控えている大会も多い。寂しい。